マンションの駐車場の形状は様々。
使用感も駐車場の維持管理費も形状により全く違います。
どの駐車場も同じだと思って契約すると、数年後に後悔するかもしれません!

うちは平面駐車場に止めてるから関係ないわねー。

この記事ではこの様なお悩みを解決していきます。
- ちょっと機械式駐車場で不便そうだけど駐車場代が安いからいいかな?
- 一番使いやすい駐車場タイプが知りたい
- 問題がある駐車場を知りたい

ここで少しわつぃの紹介をさせてください。

こんにちは、どんぐりと申します。
- 国家資格 1級建築施工管理技士
- マンション大規模修繕工事 現場所長
- マンションに携わり15年
- 経済的自由を目指し、節約・副業・投資を実践
- 副業として2つのブログサイトを運営
- twitter フォロワー900人以上
この記事では、駐車場形状別のメリット・デメリット、購入の際の考え方をお話していきますので、是非最後までよんでいってくださいね。
駐車場の形状を選べるなら「平面駐車場」一択

利便性や維持管理費を考えれば「平面駐車場」のマンションを選ぶべきです。
機械式駐車場と混在しているマンションの平面駐車場ではなく、平面駐車場のみのマンションが良いです。
その理由は機械式駐車場の維持管理費を平面駐車場の利用者が払う図式になるから。
次項より各タイプ別の解説をしていきます。
駐車場タイプ別の維持管理費や使用状況

そんな事言っても、そんなに変わらないでしょー。


それが、タイプによって結構違うんですよ!
自動車を所有されている方は必ず必要なのが駐車場ですよね。
これからお住まいにしようと考えているマンションの駐車場はどういう形態の駐車場でしょうか?
使い勝手などは説明を受けますが、将来的な管理費用などは説明されないと思います。
このあたりのお話を、駐車場の形状別にお話ししていきましょう。
また、私は平面駐車場で決まっているから問題ないとお考えの方も注意!
管理組合によっては、平面と機械式駐車場が混ざっている場合でも、駐車場を一元で管理する場合があるので、ご自分が使ってない機械式駐車場の管理費も一部負担する形になる場合もあります。

一般的に平面駐車場の方が駐車場代が高く設定されています。その分が機械式駐車場の管理に補填されていたりします。
ここでは、「ご自分がどの駐車場を契約するか」ではなく、「マンションにどの駐車場が存在するか」で考えて頂くと良いと思います。
平面駐車場

駐車場の基本の形、平面駐車場。
メリットは高低差なく自走のまま入ってきて駐車できることです。
廻りに支柱など邪魔な設備も少なく、一番使用しやすい駐車場です。
デメリットは駐車場の為に非常に敷地が必要であること。
比較的土地代の安い郊外のマンションの場合は潤沢に用意されています。
管理費もあまりかからず、アスファルトが傷んで来たら補修する程度の管理です。
購入時に用意されていれば、あとは駐車場代を支払っていくだけです。
将来的に管理費や駐車場の値上げなどの可能性も低いので一番わかりやすい形態です。

日常的に使い易いですね。
- すぐ車にアクセスできるので日々ストレスなく使用できる。
- 機械式駐車場と混在している場合、平面駐車場の方が駐車料金が高い場合が多い
- 契約したくても待たされる場合がある
自走式立体駐車場

駐車場自体が2~4階建て程度のビルの様になっています。
車に乗ったまま該当の階までクルクルと廻りながら登って駐車するタイプの駐車場です。
ショッピングセンターの駐車場にも多いですね。
このタイプは駐車場の敷地はそれなりにあるものの、平面駐車場では駐車台数が足りないので、複層型にすることで駐車台数を確保するというものです。
ですので、限られた敷地で駐車台数を確保できる事がメリットです。
自走式ですので、待つこともなく車に乗ったまま駐車場まで行くことができます。

屋上以外が屋根付きになるのもメリットですね!
しかし、デメリットもあります。
駐車場「棟」を必要とする為、駐車場棟もマンション自体と同じように維持管理や修繕をしていく必要があります。
使用していくと傷んで行きますので、壁や床等の補修費用を試算し管理費を貯めていき補修を行います。
足場も必要な場合も多く、仮設費用もかかります。
また、屋上は防水の上を自動車が通行していますので、問題が起こる場合も多く、全面防水やり替えによる費用やお車の一時移動など手間がかかる場合があります。
管理組合と別に駐車場管理組合を設置し、駐車場利用者だけで補修費や管理費を集め管理していきます。
平面駐車場と比べて、維持管理に手間がかかるので、駐車場代や管理費についても比較的高めになります。

柱などで狭くなったり、高さ制限があるのもデメリットですね。
- 限られた敷地でも、相当量の車両が駐車できる
- 機械式駐車場と比べると車へのアクセスが早い
- 駐車場等の維持管理する必要がある
- エレベーター付きの場合、エレベーターの維持管理が必要
- 漏水などの問題が起こる事がある
機械式駐車場

駐車場用の敷地に限りがあり、自走式用の車路なども設置できない場合に採用されるのが機械式駐車場です。
メリットはやはり省スペース。
平面駐車場1台分の面積に2~5台程度の車を駐車させるために、機械式のエレベーターの様な棚を設置し駐車します。
駅近などの敷地の限られたマンションに多く設置されています。

デメリットが実はたくさんあります…。
車の出し入れに時間がかかる。
車の出し入れの際に、操作盤を操作して自分用の棚を呼び出さないといけません。
ですので、どうしても時間がかかります。
よくあるのがブロックに2~10台程度の車がある場合です。
操作盤を他の方が使っている場合は、順番待ちとなりますのでさらに時間がかかります。
外部の場合は操作盤を操作しに行く場合に悪天候だと濡れてしまったりと、不満の貯まる場面も多いです。
定期的なメンテナンスなど管理費がかかる。
機械ですので、必ず点検整備が必要です。
定期的なメンテナンス費用や、部品交換代など、思っているよりもお金がかかります。
また、将来的に機械に寿命が来た場合の、新しい設備の費用も莫大になる可能性が高いです。
契約者が減っていく。
これが一番問題かもしれません。
先述した、時間的に煩わしさやや管理費の高さに加え、古いタイプの機械式駐車場の場合、自動車のサイズに制限があり、そもそも入れられない等の問題があり、契約者が減っていくということがあります。
昔の機械式駐車場の場合、セダンタイプの車を設定して作られている事が多く、昨今多くなっている、ファミリー型のバンタイプの自動車の駐車台数が非常に少ないという事があります。
契約者が減っていくと、駐車場管理組合の収入が減るわけですから、管理費も減り、点検回数や部品交換もままならず、駐車場代や管理費が上がる等、負のスパイラルに突入していきます。

最近は埋めてしまって平面駐車場にしてしまう事もあります。
- 建物を作らずに限られたスペースに多数の車両が駐車できる
- 日頃から定期的にメンテナス必要
- メンテナンス費用が高額の場合が多い
- 不具合が出る事も多く、修理交換費も高額
- 自身の車に乗り込むのに、車から降りる必要があり、数分待たされる
- 人気がないので契約者が減りがち
- 古いタイプは大型の車両が駐車できない
タワー型機械式駐車場
駅近の建物に多いタワー型の駐車場です。
メリット・デメリットについては、ほぼ機械式駐車場と同じですが、それに加えて問題点があります。
それは、建物の高さ。
タワー型ですので、高さが10階建て、30m前後の高さになります。
駐車場用のタワーの修繕工事の際に必ず、足場などの施設が必要になります。
補修や塗装などの際にそれなりの費用が必要になります。

マンションの大規模修繕時に合わせて修繕する場合が多いです。足場も高層になりますし、意外に高額の補修費がかかりますよ!
- 極小スペースに多数の車両を駐車可能
- ターンテーブルの維持管理費が必要
- タワー式駐車場の機械部の定期メンテナンスが必要
- 建物が細長く独立して建っている為、個別に修繕する必要がある
- 修繕には足場が必要な為、高額になる
- 自分の車を使用するのに、待ち時間が数分かかる
- 狭い敷地の場合、駐車場専用の案内人を設置する必要がある場合も
おすすめの駐車場タイプは平面のみの駐車場!

駐車場形状 | 立地 | 管理費 | 駐車場代 | 必要な土地 |
---|---|---|---|---|
平面 駐車場 | 郊外 | アスファルト補修 | 比較的高め | 計画台数分 必要 |
自走式 立体駐車場 | 郊外 | アスファルト補修 建物自体の修繕 エレベーターの管理 屋上部の防水 | 平面と同程度 | 階数分 少なくて済む |
機械式 駐車場 | 都市 | 機械の管理費 機械の交換費 | 機械式だけの場合は高額 平面と共存している場合は割安 | 段数分 少なくて済む |
タワー型 駐車場 | 都市 | 機械の管理費 タワーの維持修繕 監視員 ターンテーブルの管理 | 高め | 非常に 少なくて済む |
建物に機械式駐車場がある場合は、駐車場の管理費として結構徴収されている場合があります。

駐車場の管理が、駐車場利用者だけで行われている建物もあるので、まずはそこを確認しましょう!
駐車場を利用しないのに、駐車場の為に沢山管理費支払うのは勿体ないですものね…。
郊外型の場合は、平面駐車場が多く、平面駐車場しかない建物はそこまで気にする必要はありません。
平面駐車場と機械式が併用になっている建物は注意が必要です。

使い勝手のいい平面駐車場の値段を上げて、機械式駐車場の値段下げています。これは、機械式駐車場の管理費を平面駐車場使用者が肩代わりしている図式なんです。
機械式駐車場なくしちゃえばいいんじゃない?


実際、そういう流れになってきているよ!
2段・3段程度の機械式駐車場を取りやめて、平面駐車場にしている物件が最近は非常に多いです。
管理メンテナンス費の問題や、機械式が古くなってきて高額な交換代金が必要になったり、そもそも旧規格なので、最近多いワンボックス車が入らないのでガラガラなどの問題があり、取りやめる事が増えてきています。
- 駐車場の管理費負担が、居住者全体か駐車場利用者だけなのか確認する。
- 管理費が高額な駐車場のタイプの場合、自動車の利用方法を考える(所有しないのも手)
- 全てが平面駐車場の場合は問題なし
- 機械式駐車場の場合は今後、交換費などの費用増大が見込まれる事を理解しておく
さぁ次はお部屋チェック!…まだです!
いくらお部屋が良くても、マンションの住環境が合格値でなかれば不合格。
その内容をこちらの記事で解説します!➤➤➤【中古マンションは】部屋の中はどうでもいい【外が大事】

では、またっ!
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