ブロフラはイギリス英語 "Block of Flats"の略称です

大規模修繕工事の施工費は年々上がっている

この記事ではこんなお悩みを解決します。

・前回の工事とほぼ同じ仕様なのに、今回の工事費が高い。

・今回の工事と前回の工事でどこが変わっているか知りたい。

こんにちわ、どんぐりです。

国家資格1級建築施工管理技士を持ち、大規模修繕工事の所長をしている私が、工事費の高騰について解説していきますので、最後まで読んでいってくださいね。

どんぐり
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前回の工事費より高い

2回目以降の大規模修繕工事を計画される際、以前の工事代金を参考に、長期修繕計画や大規模修繕工事の計画を立てられると思います。

しかし、案外その金額は当てにならなことがあります。

10年前にこの金額でできるから、少し割増してこれくらいでできるかな?

そう想定していた金額を予想外に超えてしまいます。

この10年を例にお話ししていきましょう。

高騰する足場設置費

足場というものは建物の廻りに設置して、作業員が補修を行う為の作業床となるものです。

これは工事完了後には取り外してしまいますので、建物の財産として残りません。

残らないものに多額のお金を使う事はなるべく控えたいと誰しも考えるものですが、昨今、この足場費が予想以上に高くなっています。

10年前と何が変わって高騰しているのか?考えていきましょう。

足場の安全基準が変わっている

10年前と比べて足場の設置基準が厳しくなっています。

工事中に落下事故などが続いた事で、落下事故が起こらないような設備や工法を取る事に変わっています。

建物側の足場内の手摺が昔は1段でよかったものが上段下段の2か所設置が必要となっています。

また、物を落としたときに受け止める水平養生の設置、物が落ちないようにする巾木の設置。

そもそも隙間を作らない為に足場の規格そのものが変わってきています。

また、落下事故を起こさないために「先行手摺設置工法」が一般化してきています。

足場工は今まで親綱というロープに安全帯を掛け、落下防止を図った上で足場の最上段で作業してきていました。

それでも不注意や安全装具の破損などで事故が起こってきました。

それならばと、足場工が最上段に上る前に手摺を付けてしまおうという発想で生まれたのが「足場先行工法」です。

やり方はいろいろありますが、先行手摺用の部材を2段目から最上段に移動していく工法や先行手摺を常設の手摺として残していく工法などがあります。

上記のような変更に対応する為に足場業者は足場資材の新規格への入替を進めています。

新たな足場資材購入の為に費用がかかっています。

足場に設置する部材が増えた事によりトラックによる運送や場内での小運搬費もかさむ事になります。

足場工の施工費増加

昨今、若年層の人口減や好景気による仕事の増加により、比較的不人気な建築業界は作業員の減少に歯止めがかかりません。

働いてみるといい業界だと思うのですが、やはり、「きつい・きたない・危険」の3Kの代表格のイメージは拭えません。

特に足場工は「危険」のある代表的な職種であり、さらに体力的な面でもきつく、30前後で他の職種へ転職する事が多いです。

入ってくる若い人が少なく、ベテランも長く仕事しにくいのです。

慢性的に少ない上に、去年まではオリンピックなどの関連工事で東京に作業員が集中し、全国的にはさらなる人員不足に悩まされておりました。

そういう背景から、足場工の設計単価はどんどん値上りする結果となりました。

少しでも単価のいい仕事をめがけて、施工できる少ない人員が移動していき、単価上げ合戦のような状況になりました。

材料費も上がっている

この10年で他の材料も上がったものがあります。

居住者様が住んでいるなかで作業を行うので、環境対応型に進化した材料。

また、厚労省で監理の厳しくなった特定化学物質に対して、それを含有しない材料の開発。

こういうもの積み重なっていき施工費の増加に繋がっています。

消費税が10%に

消費税も2019年、ついに10%にあがりました。

このあたりも管理組合様にとっては大きい費用増でしょう。

大規模修繕工事には大きな金額がかかりますので数%の税金アップは大きな痛手となります。

5%から8%に上がる前々回の増税の際は大規模修繕工事を増税前に済ませてしまおうと、駆け込み需要が発生し、業界は大混乱に陥りました。

前回と同じ仕様なのに…

前回の大規模修繕工事の見積もりを参考に、今回も同じ仕様でやればこの位の金額かな…と考えがちですが、実は上記の様な理由から、同じ仕様でなくなっています。

このあたりは設計監理者にコンサルタントを依頼している理事会様はしっかりと説明を受け、設計検討していきましょう。

また、長期修繕計画を立てる際も施工費が上がる可能性があることも考えて計画する事が肝要です。

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