マンションを購入してベランダ一面を緑でいっぱいに…。憧れますよね。
緑が目に入ると気持ちも安らぎますし。まさに良いことづくめ…ではないんです!
ガーデニングをやるにもちゃんとルールを守らなければ後で大変な事になるかもしれません。

ベランダを一面の緑で覆いたいわ~!

この記事ではこの様なお悩みを解決していきます。
- ベランダでガーデニングを行っても大丈夫?
- ガーデニングを行う際の注意事項は?

ここで少し私の紹介をさせてください。

こんにちは、どんぐりです。
- 国家資格 1級建築施工管理技士
- マンション大規模修繕工事 現場所長
- 経済的自由を目指し、節約・副業・投資を実践
- 副業としてブログサイトを2つ運営
- マンションの工事に携わり15年
- twitter フォロワー800人以上
大規模修繕工事の中で、ベランダガーデニングの問題点にも多数触れてきています。
この記事では、ベランダガーデニングの問題点と注意点を分かり易く解説していきますので、是非最後まで読んでいってくださいね。
マンションのベランダとは

外の風景を楽しんだり、お子様を遊ばせたり、チェアを置いて憩の場を作ったりと使用方法は皆様々。
マンションのベランダは、主にお洗濯物を干すところとして使用されます。
購入したお部屋についてくる部位ですので、「好きに使っていい」と考えがちですが実は違います。
マンションのベランダは共用廊下と同じ「共用部」です。
実質そのお部屋の方しか使えないので「専用使用権」付きの「共用部」という扱いになります。
ですので、使用の方法は管理規約に従わなければなりませんし、勝手に大きな改造を行う事もできません。

ベランダはマンションみんなの持ち物で、そこを貸してもらってるイメージですね。
- バルコニーは専用使用権付きの共用部。
- 改造や造作は許可が必要
ベランダでやってはいけない事

管理規約上「専用使用権付きの共用部」となっていますので、勝手に改造してはいけないと先にお話ししましたね。
では、どういう行為が改造にあたるのか考えていきます。
天井・壁・手摺壁などの塗装 | 共用部の仕様を勝手に変更してはいけません。 |
壁・柱などコンクリート取り壊し | 勝手にコンクリートに穴を開けたり削ったりしてはいけません。 |
容易に取り外せない施設の設置 | 木製ウッドデッキなどを接着剤で固定したり、床や壁に穴を開けてボルトで固定したりすることはしてはいけません。 コンクリートやモルタルなどを用いて、新たに施設を取り付けることもしてはいけません。 |

また、隣とつながっているベランダは避難通路に指定されている事が多いです。
隣と繋がっていて、隔て板で仕切られているベランダは避難通路に指定されています。
火災などの有事の際、避難通路として隣戸へ逃げられる事を想定して作られていますので、避難する際に通れる様にしておくことが最低限求められます。
消防法的にやってはいけない事がこちら
隣戸との隔て板の前に物を置く | 有事の際に通れなくなる為、禁止されています。 |
バルコニーを横切れない程物を置く | 有事の際に避難通路として通行できなくなるため禁止されています。 |

繋がっていないバルコニーなどは避難通路に指定されていない場合もあるので、マンションの管理規約をよく読んでおきましょうね。
- 共用部は勝手に施設を設置したり、仕様を変更してはダメ
- バルコニーはほとんどの場合避難通路。避難はしごや隔壁が使用できるようにしておく
改造にあたらないガーデニングを目指す

ではどのようにすればいいか考えていきます!
事前に管理規約を確認
必ずガーデニングを行うに当たって問題がないか、管理会社に確認しておく事をおススメします。
どういうものが良くて、どういうものがダメなのか、建物によって違います。
以下は一般的に管理規約や消防法に触れないであろう事を前提にお話ししていきます。
- 管理規約は建物によって違うので要確認
ウッドデッキ
ウッドデッキについては造作を行いますが、床や壁に接着やボルト締めを行わない、置き敷き木製タイル、または、自重で安定するように造作したウッドデッキを使用します。

固定したら改造になります。
また、約12年周期の大規模修繕工事の際は取り外しが必要になりますので、簡単に取り外したり、分解ができるかどうかも考えておく必要があります。
大規模修繕工事は管理組合が勝手に始めるのに、うちがお金だして分解しないといけないの?

その通りです。
まず、大規模修繕工事は総会決議で可決されて実施されますので、居住者の総意として実施されます。
工事の際は居住者様の協力がある事前提に進めていきます。
ベランダにご自身で設置された物品については、工事の際に取り外す必要があります。

ですので、本格的なウッドデッキを造作してしまうと、工事の時にまた大工さんに分解してもらって、材料全部どこかで保管して、大規模修繕工事完了後にまた大工さんに造作して貰わないといけません。
設置したら終わり、ではないのでウッドデッキの設置は慎重に検討してください。
- 壁や床にボルトで固定するのは基本的にNG
- 設置する場合は据置型にする
- 設置する場合も事前に管理組合・管理会社に許可を取る
手摺壁掛けのプランター
手摺壁に金物などで引っかけるタイプのプランター。
リビングから見えるグリーンを増やす為に人気ですが、こちらも管理規約で厳しく禁止されている場合があります。
常識の範囲で行うようにしましょう。

部屋側ならまだいいんですが、手摺の外につけている人がいます!落下の危険性があるので絶対やめてください!
手摺壁の詳しい記事はこちら➤➤➤バルコニーの手摺 アンテナ・布団干ししてもいいの?
- 建物の外部に設備を取り付けてはダメ
プランターの量
プランターの量ですが、消防法で避難通路となっている場合、必ず通路として使用できるようにしておかなければなりません。
ですので、お隣からお隣まで通れる様に、ベランダ中央部はすべて空けておく必要があります。
実用的な例として、手摺側に1列、窓前に1列がよいでしょう。

ベランダは通路だと認識しておきましょう。
- バルコニーは避難通路。他の人が通れるように意識する。
ガーデニング用の物置
物置についても管理規約で厳しく禁止されている場合がありますので事前に確認しておきます。
とはいえ、種や腐葉土をいれておく小さなものは問題ないと思われます。
置く場所をしっかりと考えて設置しましょう。
消防法的に避難通路となっている場合、下へ逃げる避難ハッチおよび隣戸へ逃げる隔壁の支障とならないように設置する必要があります。
隔壁(パーテーションボード)の前はいい感じの凹みとなっている場合が多く、エアコン室外機や物置を設置したくなりますが、そうすると有事の際に避難できなくなりますので、絶対設置してはいけません。
また避難ハッチの上に物をおいてはいけません。有事の際に開けられなくなるからですね。
逆に天井に避難ハッチがついている部屋は、そこに有事の際ハシゴが下りてきますので、物干しであってもおいてはなりません。

結構忘れがちなので注意してくださいね。
そうなってくると物置を設置する場所はおのずと決まってきます。
リビングの窓の横当たりになってくるかなと思います。
- ベランダは避難通路。避難用隔壁の前に物置など障害物を設置しない
- 管理規約で物置を一切置いてはいけない物件もあるので、事前に確認しておく
プランターへの散水
足の踏み場もないほどのプランターを設置した場合、そのプランターに対する散水も相当な量になります。
水を含んだ土は相当な重量になります。
また、マンションのベランダは常時濡れているような想定で作られていませんので、階下のベランダの天井などに漏水する事もあります。
プランターの数は必要最低限にし、散水についてもやりすぎないようにしましょう。
- 水を含んだ土は相当な重量。建物に優しくない
- 水のやりすぎは下階へ漏水事故を引き起こす事もある
ベランダガーデニングの注意点まとめ

マンションでベランダガーデニングを行う際の注意点をまとめていきます。
- 管理規約上、問題ないか事前に確認しておく
- ベランダは共用部。改造や自分勝手な使い方は不可
- ベランダは避難通路。緊急の際に人が通る事を意識して
- 水のやりすぎは建物にも下の居住者にも優しくない
- 物置やウッドデッキは大規模修繕工事の際は解体が必要
いかがでしたでしょうか。
自己満足にならないよう、しっかりとルールを守って楽しんでいきましょう。

では、また!
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